そんなわけで


今日は映画を観てました。昨日からちょっと少し前の時代を扱った映画を観ました。
昨日観たのは「69sixty nine」という映画。妻夫木君が主演の映画で、どんなものか
知りませんでした。内容は1969年の学生闘争?が頻発していた時代の高校生を題材に
したもの。長崎の佐世保を舞台にしているんです。映画の出来を語るのは、
映画を理解している人にお任せすることにします。
sixty nine」で検索をかけると出てくると思います。
そして、今日見たのは「ALWAYS 3丁目の夕日」というものです。東京タワーが建設されて
いる時代で、戦後すぐでしょうか。昭和33年ですね。詳しい批評は、69と同じく詳しい
方にお任せします。で、簡単な感想を書きます。何だか、今の時代が空しく感じますね。
69では、高校生が悪さをしたりしてそのときには先生は平気で殴っています。
演出的な部分でオーバーにやっているところもありますが、それでも、自分の時も
あれぐらいはあったのではないかと感じる程度ですね。それでも、親は慌てることなく、
「いつものこと」ぐらいな感じです。そして、何よりそこに描かれている高校生は
怒られようと何しようと「楽しそう」なんです。走り回って、大声出して、転んで、
勉強以外のことに一生懸命になって。バカみたいな話で盛り上がって。ただもてたいとか
エロ話で盛り上がったり。今はないでしょきっと・・・。情報がありすぎて。
「ALWAYS 3丁目の夕日」は、もっと昔です。テレビも冷蔵庫も洗濯機も無い時代。
無い時代というかやっと買える家も出てきた時代ですね。駄菓子屋があって、
子供が遊ぶのは外。空き地で遊んでいるんです。この映画を観ると、今の物が溢れている
時代はどうなんだろう?と感じます。主人公?の家にテレビが来る日には町内中の
人がその家に集まり、映った瞬間いっせいにどよめく。冷蔵庫は氷売りがやってきて、
氷を定期的に入れ替えていく物から電動のものに変わる。冷蔵庫に頭を突っ込んで、
「お〜!!」っと感動していたり。大の大人が子供と一緒に大はしゃぎしてるんです。
さすがにその時代には自分はいなかったですけど、何だか今ってそういうの
ないよなぁ・・・と感じます。裕福になり、少し貯めれば大体のものは買えます。
活気的な発展もない。昔なら音声だけのラジオから映像が見れるテレビへ。これは
感動しますよね。でも、今なら、地上波がアナログからデジタルに変わるので
テレビを液晶に買え変えるぐらい。映像が良くなるだけで見れなかったものが
見れるようになるという感動ではない。携帯でテレビが見れるのだって、特に無くても
問題ないから大した驚きもしない。感動がないんですよね。大人も子供も。
「今の技術なら出来て当たり前でしょ。」的な感じ。冷めているというか。
そういうのが、今の犯罪にも反映されているような・・・。訳のわからない理由で
簡単に人を殺してしまったり、我慢できない人間が出てきたり。人間関係が希薄に
なったり。物が豊かになるというのは良いようですが本当に良いことなんでしょうか?
「あれが欲しい。」という子供に「我慢しなさい」と親が言い、我慢して欲しいものを
手に入れる。その時の喜び。それがあるから、サンタがいるとも信じる。親がサンタの
ふりをして、さりげなく欲しいものを聞き出し、寝ているときに部屋においておく。
それをもらった子供は我慢していたもの(年に1度ぐらいしか買ってもらえなかった物)
だからすごく嬉しい。だからサンタも信じる(夢がある)し物を大事にする。
良い連鎖があったと思うんです。それが、今は、子供の服でも驚くような値段だったり、
それを普通に買い与えている。それが当たり前になってしまう。すると物はすぐに買える
ということになり、「飽きたら次」となる。携帯電話も当たり前に持っている時代。
親が通話料払うなんて信じられないですよ。そんなんじゃ夢も希望もないですよね。
親が悪いというか、時代が悪いんでしょうね。そういう世の中が。新しいものについて
いかなくては取り残されるかのような時代。物は溢れますが、心の中はスカスカになって
いくような感じがします。今自分がドームに行って応援にはまっているのは、
大人や子供、むしろ大人がはしゃげるものだからではないかと感じています。
ハムファンは年配の人が多いです。50歳以降ですかね。定年間近ぐらいの夫婦で来てる
とか。ドーム内では、ファンクラブの人がピンバッチを子供相手に交換してます。
まさに、「ALWAY」でテレビが初めて届いた時のような感じです。大人と子供が同じ視線で
楽しんでいるんです。野球は札幌には無かった。見れないものが見れるようになる。
テレビと同じです。自分はビデオが初めて我が家に来た時の事を覚えています。
父親が買ってきて、一日かけて配線して見れるようにして、初めてレンタルビデオ屋に
行って「バックトューザフューチャー」を借りてきて観ました。あのことは今でも覚えて
ます。映画を家で見るなんてなかったですからね。
これを今の子供が観たらどう感じるのでしょうか?ただ「妻夫木君が主演だ!」とか
「いつの話だよ〜」という感じだけで終わってしまうんでしょうか。
面白くないと感じる子もいるんでしょうね。何だか色々考える映画でした。
それ以外にも面白い部分はあるんですよ〜。何だか、また語りましたね(恥)
こんなこと書くから28歳だっていうと驚かれるんですよね・・・。