精神障害者ホームヘルパー講座2日目:後半

午後からはヘルパー2級の講習でも講義をしてくれた先生でした。
その方は名寄というところで、精神障害者の施設の施設長をされていたり、
精神障害者の方のために物凄くいろいろなことをされている方です。
施設に来る障害者の方たちと中国茶のお店を開いたりもしています。
ただ、働いているのが障害者の方たちなので1日の営業時間が短いそうなんです。
そういう関係から、儲けがなくて、初年度は120万ほどの赤字だったそうです。
それでも、障害者の方たちの自立のために、先生が講演や、こういった学校での講習など
のお仕事をして、従業員への給料やお店の家賃などを自己負担しているそうです。
この介護の業界というのはほんとうに好きな人じゃないと続かないんだろうなぁと
つくづく感じさせられました。で、その先生が入ってきたときに、周りを見ながら、
「何か見たことある顔がほとんどだなぁ。」と言いながら続けて、「うちの旦那の
施設に実習に行ったことのある人とかもいるんじゃない?」という話をし始めました。
先生の旦那さんは札幌で高齢者の下宿をやっているのです。なので、先生はもう6年ほど、
夫婦別居生活を送っているすです。で、話を元に戻すと、「実習受け入れてる施設
なんだ。」と思っていたら、先生がその施設の名前をいいました。
「タウン○○に実習に行ったことある人?いる?」と。私は「ん?『タウン○○』?」
何か聞いたことあるなぁと思ったのですが、自分が22日に行くところがそこなのです。
気が付いて手をあげました。「まだ行ってないですが、今度実習で行きます。」と。
驚きました。まさか先生の旦那さんの施設に行くなんて・・・。ほんとにこのヘルパーの
講習に通いだしてから驚きの連続です。人の繋がりって不思議ですね。
それで、先生には「今日札幌に私が来てたこと言ったらダメだよ。口堅い?」と言われ
ました。先生は今日サンシャインで講習が会って、札幌に来ていることを旦那さんに
伝えていないそうなのです。伝えると迎えに着たり色々大変なのだそうです。
泊りがけならそれでもいいみたいですが、今回は日帰りで名寄に帰られるみたいなので。
そんな驚きがありながら授業を聞きました。やはり先生の施設でも統合失調症の方たち
ばかりだそうです。色々な話を聞きました。先生の話では生き方が下手なのだそうです。
でも、すごく真面目で、ウソがつけなくて、憎めないんだそうです。
頭がすごくいい人が多いとも言っていました。これは全部に当てはまるのか
わかりませんが、統合失調症の方は自分の事を物凄く低く評価するんだそうです。
まぁ、これはうつ病でもそうでしょう。常に、周りは自分を低く評価していると感じて
生きているみたいなんです。その結果、自分の評価を上げるためにあることをがんばる
そうなのです。そのあることとは勉強です。なぜか?勉強はテストがあります。
テストには点数がつきます。点数が良いとということで自分の評価、価値を実感する
ことが出来るのです。なので彼らは物凄く学力レベルが高いそうなのです。
40代後半になる方が今でも科学の元素記号を覚えていたりするそうです。
だけれども、生きるために必要な部分に応用が利かないということみたいです。
マージャンとかも強いそうです。彼らにとってマージャンとは確立のゲームなんだそう
です。「あれがもうでているから、これがくる確立は・・・。」とか考えながら
やっているそうです。将棋も強いみたいです。
この先生の講義は4時間だったのですが、あっという間に終わってしまいました。
最後に先生が、勝手に薬を止めることが一番いけないことだと言っていました。
山とダムの絵を書いて説明してくれました。
雨(ストレス)が降り、水(ストレス)がダムに貯まります。通常の人だと、ダムに水が
貯まりあるところまでくるとダムから水(ストレス)を放水します。そうやって、
ダム(自我)が壊れないように保っているのです。
しかし、病気になる人は、大量の雨が降り、ダムに大量の水がいっぺんに流れ込みます、
そうすることによって上手くダムで放水が出来ずにダムの壁が決壊してしまうのです。
そうした時に薬を飲み始めます。薬は自我という壊れたダムを修復するのを助けて
くれます。飲み続けることで、次第に自力でもダムを修復する力がついてくるのですが、
途中で勝手に飲むのを止めてしまうと、修復する効力が効かなくなるのです。
だから、勝手に薬を飲むのを止めることと、勝手に量を調節するのはいけないことだと
言っていました。そして先生は薬についてこう言っていました。
薬は(彼らが)社会に長くいるための杖」なんだと。決して、「」ではないと。
この薬の話は、統合失調症の方だけの話ではないと思います。うつ病も当てはまると
思います。