精神障害者ホームヘルパー講座2日目:前半
もう昨日の話しですが。昨日の日記には初日のことしか書けなかったので。
2日目は9時半から講習が始まりました。最初は、小規模授産施設に勤めていて、
それから、精神保健福祉士の養成学校で講師を務めていて、今はさらに勉強するために
大学院に通われている方が先生でした。その先生もテキストは使わずに経験談から
お話してくれました。昨日も書きましたが、このヘルパーの仕事で関わる病気の方は、
統合失調症の方なので、その方の特徴などを聞きました。とにかくこだわりが強いんだ
そうです。こだわりと言っても一般の人のこだわりとは少し違っているのです。
聞いた話では、ある日雨が降るか降らないか微妙な朝の日だったそうです。
そのときに、授産施設に1人だけ傘を持ってこなかった方がいたみたいなんです。
帰るごろになったときに、雨が強く降ってきたそうなのです。そこで先生をはじめ、
施設の方は、施設に置き忘れになっている持ち主がわからない傘を、その方に
「今日借りて今度もって来てくれればいいからコレ使って帰ったらいいよ。」と
すすめたそうです。普通であれば、「そうですか?じゃあ借りますね。」となると
思うのですが、その彼は、断ったそうです。「なぜ?傘差さないと風邪引くよ」と
言うと、「朝『今日は傘はいらない』って決めたのは自分だから自分で決めたから。」と
言うのだそうです。結局その彼は傘を借りずに濡れて帰ったそうです。
あとは、1度に複数の事が出来ないという話も聞きました。
何回かレクリエーションで料理を作ることになって、栄養士さんを招いたそうなんです。
その栄養士さんは張り切って献立を考えて、普段一般の人が作らないような料理の
献立を考えてきたそうなのです。(この時点で栄養士さんにも問題があるんですが。)
毎回、最初にその作る料理の献立をみんなが受け取るのだそうですが、ある日、
ある方がボソッとこういったそうなんです。「献立を見ると複雑でわからない。
頭が真っ白になる。」聞いていて、この例は「自分もあるかも・・・。」とか考えて
しまいましたが。ただ、そんな中でも、1つ1つゆっくりと、時間をかけてあげれば、
何の問題もなくやっていける人たちだとも言っていました。
なるほどなぁと感じながら話を聞いていました。
ここで、テキストに載っていた表で興味深いものがあったので載せておきます。
「精神障害」に繋がる行動特性
- 一時にたくさんの課題に直面すると混乱してしまう。
- 受身的で注意や関心の幅が狭い
- 全体の把握が苦手で、自分で段取りをつけられない
- 話や行動に接穂*1がなく唐突である
- あいまいな表現が苦手
- その場にふさわしい態度をとれない
- 融通が利かずに杓子定規
- 指示はそのつど、1つ1つ具体的に与えなければならない
- 形式にこだわる
- 状況の変化にもろい、特に不意打ちに弱い
- 慣れるのに時間がかかる
- 容易にくつろがない、つねに緊張している
- 冗談が通じにくく、堅く生真面目
これを見ながら説明を聞いていると段々人事は思えなくなってきました。
特に、東京で仕事をしていて、もう限界に近かった時のことを考えてみると当てはまる
ことが多いんです。ちょっと驚きました。でも、うつなんだから当たり前ですか。
1,2,3,4,6,7,8,10,11などはかなり当てはまりました。
そう考えるとやはりもうあの時から限界だったんですね。
*1:話を続けて行くきっかけ。言葉をつぐ機会。継ぎ端(は)。