どう考えるべきか
昨日の夜、報道ステーションで見たニュース
(以下、新聞記事を掲載)
医療費苦に長男刺殺、母に執行猶予付き判決 東京地裁
http://www.asahi.com/national/update/0422/TKY201004220485.html
2010年4月22日21時1分
自殺を図って意識が戻らず入院中の長男(当時40)を、高額な医療費を苦に刺殺したとして殺人罪に問われた母親の和田京子被告(67)の裁判員裁判で、東京地裁は22日、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
判決後の記者会見で、裁判員からは被告への同情の声が聞かれた。女性裁判員(55)は「普通の家庭でも起こりうる事件で、残された家族のことも考えた」と話した。男性裁判員(34)は「審理があった4日間、自分ならどうするかと悩んだ。でも答えは出なかった」と胸の内を明かした。
山口裕之裁判長は判決の最後に「裁判員を含めた全員の思い」として、「人を殺すことで事態の打開を図ることを認めたわけではない。孫など家族に誤った考えを持たせないように」と述べた。
判決によると、長男は昨年7月15日に自殺を図った。和田被告は入院先の医師から「意識が戻る可能性は低い」と告げられ、長男の勤務先からは自殺の場合は保険給付はできないと聞かされた。医療費は1日10万円以上かかり、精神的に追い込まれた和田被告は「このままでは孫たちが生活していけない」と犯行を決意。同月25日に入院先で長男の胸を包丁で4回刺して殺害した。(浦野直樹)
記事には記載されていないが、この男性の妻も病院から7月末までに治療費は約500万円かかると告げられた時に、
医師に「私が人工呼吸器を外す」と訴えたという。
さらに、この妻は裁判で「義母がやっていなければ自分がやっていた」とも証言していたらしい。
母と息子の嫁が同じことを考え、息子の嫁に迷惑を掛けられないということで母親が自分の息子に手を掛けてしまった。
それだけお互いを思いやる「家族」としては平和な家族だったんだと思う。
(許される行為かどうかは別として。)
医学進歩で一命を取り留めることが出来るようになったが、その反面今回の様に意識が戻らないことも起きる。
そうなるとその間は当然医療費がかさむ。
これは誰にでも起こりうることであり、今の時点でしっかりと国や私たち国民も考えていかなければいけない問題なのではないかと感じた。
老老介護で疲弊し親族に手を掛けてしまう問題と同じく重大なことだと思う。
自分ならどうするだろう・・・。
というか、こんなことの起こらない社会制度が出来てほしいと願う。
そして、自殺は絶対にやってはいけない。今回のように残された人が幸せになることは絶対にないのだから。